名称 | 正伝寺 |
住所 | 603-8847 京都府京都市北区西賀茂北鎮守菴町72 |
拝観時間 | 9:00~17:00 |
拝観料金 | 大人 400円 大学生 400円 高校生 400円 中学生 300円 小人 200円 |
URL |
鎌倉時代、東巌慧安禅師が一条今出川に仏殿を構え、1282年(弘安5)今の地に移った。
本堂(重文)は承応2年(1652)に伏見城御成御殿を移建。内部の襖絵は狩野山楽筆。
廊下に血天井がある。
小堀遠州の作と伝える庭園は、江戸初期の枯山水。臨済宗。
◆由緒
洛北西賀茂の正伝寺は鎌倉時代我国に来朝された宋の兀菴普寧禅師の法をつがれた東巌慧安禅師が創立せられたのであリます。
弘安5年に加茂の祠官森経久が西加茂の地に荘園を寄附して諸堂伽藍を造営して壮観を極めたと伝えられています。
爾来皇室の御信仰厚く五穀豊穣国家安泰を祈願する道場とされ、今日まで法燈700年余の歴史が続けられております。
◆方丈(重要文化財)
伏見桃山城にあった遺構で御成殿と称せられていました、承応2年当山に移建して本堂としたものであります。
◆襖絵 狩野山楽筆(重要文化財)
方丈の襖絵は淡彩山水図で中国杭州西湖の真景であります。この障壁画は山楽の数少ない作品の内の傑作として美術史上特筆するもので、彼の格調高き風趣を偲ふに足るものがあります。
◆血天井 桃山城遺構
方丈の広縁の天井は関ヶ原の戦の直前伏見城に立籠った徳川方の重鎮鳥居彦エ門元忠以下千二百余名がその落城の際割腹し果てた廊下の板を天井としたものであります。今尚板上に残るおびただしい血痕は当時の悲惨な武士道を物語っています。
景近血液学の権威として知られている古畑種基博士の研究によって、368年以前の人間の血液であると云い伝えているこの斑点より反応のある科学的証明をされました。今日菩提追善の念を新たにするものであります。
◆獅子の児渡し庭園 小堀遠州
白砂敷平庭でつゝじの刈込によって七五三調を表現した枯山水ではるかに比叡の霊峰を取り入れた借景式の庭園で、その枯淡な風格は禅苑の心のしずけさを味わしめるものがあります。