名称 | 大黒山金剛寺庚申堂 |
住所 | 605-0828 京都府京都市東山区下河原町八坂鳥居前下4丁金園390-1 |
拝観時間 | |
拝観料金 | |
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金剛寺(こんごうじ)は、京都市東山区にある天台宗の寺院。山号は大黒山。
通称は八坂庚申堂。大阪四天王寺庚申堂、東京入谷庚申堂(現存せず)とともに日本三庚申の一つとされている。
本尊の青面金剛は飛鳥時代に中国大陸より渡来した秦氏の守り本尊であった。
◆由緒
「八坂庚申堂」の正式名称は「大黒山金剛寺庚申堂」といい、大阪四天王寺庚申堂、東京入谷庚申堂(現存せず)と並び日本三庚申の1つです。
御本尊「青面金剛(しょうめんこんごう)」は、もともと、聖徳太子の時代に活躍した秦河勝により中国大陸より招来し、秦氏の守り本尊としていたものです。1000年以上前の平安時代に、このお寺の開基である浄蔵貴所(じょうぞうきしょ)が、この御本尊を庶民もお参りできるようにとここ八坂の地に建立したのが、「八坂庚申堂」の開山の由緒です。以後、日本最初の庚申信仰の霊場として信仰を集めてきました。
「庚申(こうしん)」とは、干支(えと)、つまり庚(かのえ)申(さる)の日のことです。中国由来の道教の言い伝えでは、この前夜に、人間の体の中にいる三尸(さんし=3匹)の虫が寝ている間に体から抜け出して、天帝という神様にその人間の行った悪行を告げ口に行くそうです。天帝は、罰としてその人間の寿命を縮めます。それを防ぐために、庚申日の夜は寝ないで徹夜するという「庚申待ち」という風習が行われていました(三尸の虫は、人間が寝ている間しか体を抜けられないため)。
「青面金剛」は、この三尸の虫を食べると考えられていたので、いつの頃からか「庚申待ち」には、この仏様を本尊として拝む風習(=庚申信仰)が広まり、「青面金剛」は「庚申さん」と呼ばれるようになりました。この日、睡眠をささげて一晩一心に願い続ければ如何なる願いもかなうとされています。
「八坂庚申堂」は、難病・奇病を封じこめる祈祷「コンニャク祈祷」や、下の世話にならず元気に過ごすための祈祷・帯下の病平癒の祈祷「タレコ封じ」、家出人・行方不明・失せ物を引き寄せる「鈎召祈祷(こうちょうきとう)」他、霊験あらたかなご祈祷でも有名です。
「庚申待ち」の夜や庚申日は、昔も今も多くの参拝の人々で賑わいます。付近の民家や商店の軒先には、この寺のお守りである「くくり猿」が軒先にたくさん掛かっている風景にも出会えます。
コンニャク焚きの接待は、年6回の庚申日に行われます。これは、八坂庚申堂の開祖である浄蔵貴所が、父の病気平癒祈願にコンニャクを捧げたところ無事治ったということから、庚申日にコンニャクが振舞われるようになりました。このコンニャクは、少し変わった形をしています。八坂庚申堂には「くくり猿」という猿のお守りがあり、コンニャクはその猿の形にくり抜かれています。それを北を向いて無言で3つ食べると、無病息災で過ごせると言い伝えられています。
このお寺でよく見かけられる猿は、庚申の使いとされています。