奈良
當麻寺 奥院
當麻寺は、用明天皇第三皇子麻呂子親王が御兄聖徳太子の教により創建された寺で、中将姫の當麻曼陀羅・天平時代の東西両塔・日本最古の白鳳時代の梵鐘や石燈籠などで知られています。 その當麻寺塔頭奥院は、津土宗総本山知恩院の「奥院」として建立された寺で、最初は往生院と呼ばれていました。知恩院第十二代誓阿普観上人が知恩院の卸本尊として安置されていた法然上人像(重文)を後光厳天皇の勅許を得て応安3年(1370)当地に還座して建立した寺で爾来、津土宗の大和本山として多くの人々の信仰を集め今日まで護持継承されて来た名刹です。 本堂、大方丈、楼門(以上重要文化財)阿弥陀堂、庫裡等今に残る伽藍に往古の宗教活動の偉大さがうかがわれます。 ◆浄土庭園 楼門(重要文化財)から西へ進みますと、石彫“くりから龍”を中心に現世を表現した渓流を右手に眺め、スロープをゆっくり上がっていくと浄土の世界が目前に広がります。 阿弥陀如来像を中心にに数多くの石仏が並び、阿弥陀仏の姿を写す極楽の池のこと“宝池”があり、二上山を背景に當麻の自然を存分に取り入れた年中楽しんでいただける浄土庭園です。 ◆ぼたん園の由来 奥院五十七代観誉察聞上人が当院大方丈彿間(慶長17年建立)の絵天丼にぼたんの絵が画かれてあるのに由来して庭園に数多くのぼたんを植樹し、佛前に御供したのが今日のぼたん園の始まりです。爾来當麻寺山内にも植えられる様になり、今日の盛況を見るに及んだ。